無げ(読み)ナゲ

デジタル大辞泉 「無げ」の意味・読み・例文・類語

な‐げ【無げ】

[形動][文][ナリ]
ないように見えるさま。「事も無げにやってのける」
無造作なさま。心のこもっていないさま。かりそめ。
「―の筆づかひにつけたる事のは」〈夕顔

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「無げ」の意味・読み・例文・類語

な‐げ【無げ】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 形容詞「ない」の語幹接尾語「げ」の付いたもの )
  2. なさそうなさま。
    1. [初出の実例]「ちひさくをかしげなるわかうどにて、思ふ事なげにてありく」(出典:落窪物語(10C後)二)
  3. ないに等しいさま。無造作なさま。ほんのちょっと。かりそめ。なおざり。多く「なげの」の形で用いる。
    1. [初出の実例]「いざけふは春の山辺にまじりなんくれなばなげの花の影かは〈素性〉」(出典:古今和歌集(905‐914)春下・九五)

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