無胚乳種子(読み)ムハイニュウシュシ

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精選版 日本国語大辞典 「無胚乳種子」の意味・読み・例文・類語

むはいにゅう‐しゅし【無胚乳種子】

  1. 〘 名詞 〙 高等植物の種子で、胚乳組織が発生初期だけ発達し、種子の成熟時には吸収されて消滅するものをいう。マメ科、アオギリ科、ラン科などの植物にみられ、通常、子葉に貯蔵物質を貯える。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の無胚乳種子の言及

【種子】より

…たとえ胚乳や外胚乳に一時的に栄養分がたくわえられたとしても,種子の成熟の過程で,栄養分がしだいに胚に吸収され,完熟したころには胚が種子の内部をいっぱいにしていることも多い。このような種子を無胚乳種子exalbuminous seedといい,子葉に栄養分を貯蔵している。マメ類,ダイコン,カボチャ,ヒマワリなどがその例であるが,クルミ,ドングリ類,モモなどの子葉は貯蔵器官となって,発芽のさい子葉自身は地上に出ることはない。…

【胚乳】より

…種子が成熟する過程で,胚乳にたくわえられる養分が,胚によって吸収され,胚の一部である子葉に養分がたくわえられるものがある。このようなものを無胚乳種子exalbuminous seedと呼び,クリ,マメ類,ヒマワリなどにみられる。一方,胚乳や周乳に養分がたくわえられたものを胚乳種子albuminous seedとよぶ。…

※「無胚乳種子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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