熊野酸性岩(読み)くまのさんせいがん

最新 地学事典 「熊野酸性岩」の解説

くまのさんせいがん
熊野酸性岩

Kumano acidic rock

紀伊半島南東部に600km2を占める中新世の珪長質火成岩類の総称。熊野カルデラ火山群を構成し,紀伊半島の中新世珪長質火山地域の一部を占める。熊野層群(中新世)の分布域の中央を占め,四万十累層群・牟婁むろ層群や熊野層群の堆積岩類を切るか不整合に被覆する。最初に珪長質マグマが乾陸上に噴出し,厚さ400mに達する溶岩台地が形成(神ノ木流紋岩)。次いで多くの割れ目から多量の火山灰が噴出し,一部は広大な火道を埋めて溶結凝灰岩を形成。引き続き花崗岩質マグマが地表に溢出し,南北2個の広大な溶岩湖を形成。冷却固結後,斜長石石英アルカリ長石・黒雲母・ハイパーシンなどの斑晶をもち,SiO272~74%の花崗斑岩の岩体となった(520km2, 250km3以上)。現在の熊野川は花崗斑岩南岩体の中央部を切って流れる。熊野市鬼ガ城は凝灰岩からなる。参考文献荒牧重雄ほか(1965) 地質雑,71巻:494,D.Miura (1999) J. Vol. Geoth. Res., Vol.92: 271

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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