コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

溶岩台地 ようがんだいちlava plateau

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

溶岩台地
ようがんだいち
lava plateau

大規模な割れ目から流れ出た,流動性に富んだ大量の溶岩によってつくられた広大な台地状の地形。インドのデカン高原やアメリカ合衆国のコロンビア高原などは,広さが数十万km2に達し,溶岩の厚さは最大 2kmに達する。1783年のアイスランドのラキの噴火では,長さ 25kmの割れ目から約 10km3の溶岩が流出した。溶岩台地をつくる割れ目噴火は,狭い独立した火口から起こる通常の噴火とは流出するマグマの量が著しく違い,マグマの性質も一般に異なるので,両者は本質的に異なる現象と考えられている。近年の研究では,マントル深部からの上昇流であるホットスポット,あるいはホットプルームというさらに巨大なマントル深部からの物質の流れが溶岩台地を形成するマグマの供給に重要な役割を果たしているという考えが提唱されている。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

百科事典マイペディアの解説

溶岩台地【ようがんだいち】

溶岩流によって作られている台地。特に,ほぼ水平な玄武岩質の溶岩流が数多く重なり合って作られている広大な台地をさすことが多い。たとえばデカン高原や北米のコロンビア高原などで,面積数十万km2,厚さ2000mを超える規模となる。
→関連項目火山台地

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ようがんだいち【溶岩台地 lava plateau】

火山形態の一種で多数の溶岩流がほぼ水平に重なって広大な面積を占めるもの。溶岩流は玄武岩質のものが多く,地上最大のものはインドのデカン高原にあり,面積50万km2以上,最大厚さ2000m以上もある。また北米コロンビア高原,南米パラナ盆地などにも巨大な溶岩台地がある。長さ数十km以上に達する割れ目から溶岩が噴泉として噴出するような噴火を何回も繰り返し,低地を埋め広大な溶岩原を生じ,後の浸食作用で周囲の岩石よりも硬い溶岩が台地状に突出するようになる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

ようがんだいち【溶岩台地】

大規模な割れ目から、または多くの火口から多量の玄武岩質の溶岩流が噴出し、ほぼ水平に重なってつくられた広大な台地。インドのデカン高原、北アメリカのコロンビア高原など。香川県の屋島などは小規模な例。ペディオニーテ。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

溶岩台地
ようがんだいち

1枚または多数のごく流動性に富んだ大量の溶岩流で形成された台地。大規模なもののほとんどが玄武岩である。大規模な割れ目噴火か、多数の火口からの溶岩流出によって生じ、既存の山谷地形を埋めて平坦(へいたん)な地形をつくり、それが現在では侵食に耐えて台地をつくっている。現在は用いないが、古い分類ではペディオニーテPedioniteという。広大な分布をもつ溶岩の台地は洪水玄武岩ともよばれている。洪水玄武岩は、地球の深部から高温のマントル物質がプリューム状(巨大な逆雫(しずく)状の塊)に上昇して大量の高温のマグマが生産されたためであると考えられている。
 世界で著名な溶岩台地は、中生代白亜紀末に形成されたインドのデカン高原と、新生代中新世の北アメリカのコロンビア川台地であり、それぞれ50万平方キロメートルと16万平方キロメートルの分布面積をもつ。地球上でもっとも広大な洪水玄武岩は、太平洋ソロモン諸島の北側に広がるオントン・ジャワ海台であると考えられている。これは約1億2000年前に形成されたもので、分布面積が1600万平方キロメートルに及ぶ。規模の小さいものでは1783年のアイスランドのラーキ火山の割れ目噴火(ラカギガル割れ目噴火)によりできたものがある。長さ25キロメートルにわたる約130個の火口(割れ目火口群)から溶岩が流れ出たもので、約600平方キロメートルの面積をもつ。[諏訪 彰・中田節也]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の溶岩台地の言及

【火山】より

…ときには全体の厚さが数百mないし1000mに達し,広さも数十万km2に及ぶことがある。これを溶岩台地lava plateauという。地球上にはいろいろな地質時代にできた巨大な溶岩台地が広い地域を占めて分布している。…

【台地】より

…この意味の台地の用語が,plateau,またはcontinental plateauである。同様の規模で広域を溶岩層が覆っている台地が溶岩台地lava plateau(デカン高原,コロンビア高原など)である。日本の例では第三紀末の火山活動の結果生じた溶岩台地が残存している例として,耶馬渓溶岩台地,屋島溶岩台地などがある。…

【火山】より

…火砕流台地は体積104km3に達するものがある。溶岩台地では体積8×105km3のものまで知られている。 単成火山はおもに噴出物の堆積作用だけで形成され,その後は一方的に浸食されていく。…

【台地】より

…狭義には古期岩の水平層から成る台状の地形,すなわち〈大陸台地〉をいう。地形学的台地には大陸台地のほかに溶岩台地,石灰岩台地,火山灰砂台地,洪積台地が含まれる。日本の例では淀橋台,小日向(こびなた)台,富士見台など〈○○台〉の地名の場所は台地地形の一部で,多くは洪積台地にあたり,一方,秋吉台,平尾台,帝釈台,阿哲台などは石灰岩台地にあたる。…

※「溶岩台地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

溶岩台地の関連キーワード耶馬日田英彦山国定公園ティマンファヤ国立公園フロインフォッサルシンゲ(新渓)郡極蒸・耶馬美人ディムボルギルヘスペリア代トムラウシ山アイスランド山国[町]オルホン滝西海[町]黒木[町]北松浦半島城ヶ崎海岸西彼杵半島ラーキ火山阿武火山群アナテパフ志賀高原

今日のキーワード

分水嶺

1 分水界になっている山稜(さんりょう)。分水山脈。2 《1が、雨水が異なる水系に分かれる場所であることから》物事の方向性が決まる分かれ目のたとえ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

溶岩台地の関連情報