熱転写(読み)ねつてんしゃ

改訂新版 世界大百科事典 「熱転写」の意味・わかりやすい解説

熱転写 (ねつてんしゃ)

紙に染料などを印刷して作った転写紙と繊維製品を密着させ,熱を加えて染料を紙から繊維製品に移行させる技術をいい,きわめて特殊な捺染(なつせん)の一種である。類似の技術に染料や顔料を転写紙より移行させた後,スチーミングなどの湿式加熱で発色させる湿式熱転写も熱転写に属するが,分散染料を乾式加熱して昇華転写させる乾式熱転写が重要である。歴史的には1958年フランスのマシュール社によって開発されたが,その後,分散染料の選択,バインダー,分散剤のくふうにより,この乾式熱転写の技術は簡便性,良再現性,省エネルギー,入手の容易さなどの点で喜ばれ,印刷会社の製作した転写紙を購入し,家庭でアイロンで転写できるまでになった。染料は昇華性のよいアゾ系,アントラキノン系などが選ばれる。分散染料に親和性をもつ繊維はポリエステルであるが,木綿アクリル繊維,あるいはそれらの混紡品にも適合するよう転写紙がくふうされつつある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 新井

一月五日ごろから二月二、三日ごろの、小寒、大寒合わせた約三〇日間。寒中(かんちゅう)。《 季語・冬 》[初出の実例]「寒(カン)の中 薬喰 声つかふ 酒作 紅粉(べに) 門垢離(かどごり)」(出典:俳...

寒の内の用語解説を読む