熱風炉(読み)ネップウロ(英語表記)hot (blast) stove; air-heating furnace

デジタル大辞泉 「熱風炉」の意味・読み・例文・類語

ねっぷう‐ろ【熱風炉】

溶鉱炉送風するとき、前もって空気を熱するための炉。

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精選版 日本国語大辞典 「熱風炉」の意味・読み・例文・類語

ねっぷう‐ろ【熱風炉】

  1. 〘 名詞 〙 高炉に吹き込む空気を九〇〇~一一〇〇度に熱する炉。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熱風炉」の意味・わかりやすい解説

熱風炉
ねっぷうろ
hot (blast) stove; air-heating furnace

鉄の高炉に送る熱風をつくる炉。送風温度は 1300℃以上である。鉄配管熱交換式と耐火煉瓦予熱による蓄熱式があるが,現行は後者だけである。蓄熱型も煉瓦積み型式によりマクルア型とカウパー型があるが,これも後者が多い。通常炉径 10m,炉高 40m以上の鉄板製円筒外被の中に耐火煉瓦格子に組み,その中で高炉ガスなどを燃やして煉瓦を予熱し,ガスを止めて冷風を送り熱風とする作業を繰返す。断続作業であるから,連続送風には少くとも2基,熱風温度を均等に保つには3基以上を必要とする。通常高炉1基につき,隣接して3~4基を建設する。

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百科事典マイペディア 「熱風炉」の意味・わかりやすい解説

熱風炉【ねっぷうろ】

高炉への送風を予熱するための炉。ふつう内部に格子積煉瓦を備えた円筒形の炉で,ガスを燃焼させて煉瓦を熱し,次に空気を送って煉瓦から熱を奪い1000℃程度まで昇温させる。高炉1基に2〜3基を備えて交互に使用。高炉への熱風送風は燃焼温度,燃焼速度を高めて,コークス比低下,出銑量の増加をもたらす。→ニールソン

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世界大百科事典(旧版)内の熱風炉の言及

【ニールソン】より

…若いころから発明の才に恵まれ,ガス工場でいくつかの技術的改良で名をあげたのち,1824年以来依頼を受けて製鉄法の改良にとりくみ,28年高炉に送風する空気を加熱する方法を考え特許を取得した。これは〈熱風炉〉を備えて炉内の熱効率を上げて操業できるようにするものであり,この方法によって銑鉄1t生産するときにコークスを2~2.5t節約できるようになった。この方法は瞬く間にスコットランド全域に広がった。…

※「熱風炉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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