燃料親物質(読み)ねんりょうおやぶっしつ(その他表記)fertile material

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「燃料親物質」の意味・わかりやすい解説

燃料親物質
ねんりょうおやぶっしつ
fertile material

それ自身核分裂性物質ではないので核燃料にならないが,原子炉の中で中性子を照射されると核分裂性物質,すなわち核燃料に転換される物質。親物質,潜在核燃料物質ともいう。天然に存在する物質では,質量数 238のウランと,232のトリウムを多く含むものがこれにあたる。これらは中性子吸収により,それぞれ核分裂を起こしやすいプルトニウム 239とウラン 233に変わる。この原理を利用して核燃料を積極的に生産しようとする原子炉が増殖炉または転換炉である。

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世界大百科事典(旧版)内の燃料親物質の言及

【核燃料】より

…また天然のトリウムは中性子を吸収してウラン233 233Uとなるが,これも核分裂性である。このように238Uやトリウムは転換して核分裂性物質へ変化するので燃料親物質と呼ぶことがある。 燃料と呼ぶのは石炭,石油などの燃料にならってであるが,両者は以下の点で大きく異なる。…

※「燃料親物質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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