自身(読み)じしん

精選版 日本国語大辞典「自身」の解説

じ‐しん【自身】

〘名〙
① 自分みずから。自分。自己。おのれ。自親。
※凌雲集(814)雑言、奉和聖製春女怨〈小野岑守〉「平生容色不曾似、宿昔蛾眉迷自身
※洒落本・遊子方言(1770)発「外(ほか)の者では、間ちがうと申て、自身(シシン)に持て参りました」 〔新唐書‐韋伝〕
② (他の語に付いてそれを強める場合に用いる) その人、そのもの自体。
※春迺屋漫筆(1891)〈坪内逍遙〉壱円紙幣の履歴ばなし「其一分を夫人の有(もの)とし〈略〉残る一分を殿さま自身(ジシン)の有とし」
※一つの思考実験(1922)〈寺田寅彦〉「新聞を必要とするやうに今の吾々の生活を導いたものは新聞自身であるかもしれない」
[語誌]②の接尾語的な用法は、幕末から明治にかけて定着した。「諳厄利亜語林大成草稿」には、英語の “self” の訳語として「自身に」があてられ、後に “~self” の訳語に接尾語的に「~自身」を用いるようになった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「自身」の解説

じ‐しん【自身】

自分みずから。自分。「私が自身でしたことだ」「自分自身
他の何ものでもなくそれみずからの意で、他の語に付けてそれを強調する語。そのもの。自体。「彼自身の問題だ」「それ自身の重さ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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