燕鎚起銅器(読み)つばめついきどうき

事典 日本の地域ブランド・名産品 「燕鎚起銅器」の解説

燕鎚起銅器[金工]
つばめついきどうき

北陸甲信越地方、新潟県の地域ブランド。
燕市で製作されている。燕地方の銅器業は、江戸時代中期に仙台職人がその技術を伝えたことから始まったとされ、地元の弥彦山から採れた銅を用いて、やかん類が生産されていた。鎚起とは鎚で打ち起こすという意味で、銅の伸展性を利用して継ぎ目の無い器物をつくる鍛金技術である。当初は日用雑器の生産を中心としていたが、明治維新後に美術工芸品としての地位を確立した。現在でも燕市は金属加工業のまちとして有名。1981(昭和56)年6月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「燕鎚起銅器」の解説

燕鎚起銅器

新潟県燕市を中心に生産される金工品。一枚銅板を叩いて整形し、継ぎ目のない立体製品をつくる。江戸時代中期に仙台から製法が伝わり、やかんの製造が始まったのが起源とされる。国指定伝統的工芸品。

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