普及版 字通 「爨」の読み・字形・画数・意味


29画

[字音] サン
[字訓] かしぐ・たく・かまど

[説文解字]

[字形] 会意
字形が複雑で、単位に分解しがたい。上部は興の上部と同じく、興は酒器をもち酒をそそぐ形。爨の上部は炊爨に用いる器に両手を加える形。冖(べき)は竈(かまど)口。下部は木をくべ、前を開いて火を加える形である。〔説文〕三上に「齊にては之れを炊爨と謂ふ」とし、上部を(こしき)をもつ形、下部は焚(た)く形であるという。〔詩、小雅、楚茨〕に「爨を執ること(せきせき)たり 俎(そ)を爲(つく)ること孔(はなは)だ碩(おほ)いなり」とあり、君婦がそのことに従って神保を迎え、家に祀り、族を行う次第が歌われている。竈を祀ることは、また老婦の祭とよばれる。

[訓義]
1. かしぐ、たく、飯をたく。
2. かまど。
3. 戯曲の名。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕爨 イヰムス・ワカス・ヒタク・イヰカシク・カシク・コシキ

[熟語]
爨煙爨演・爨下・爨爨琴爨桂・爨室爨炙爨杖爨炊爨竈爨鼎爨婢・爨夫爨婦・爨本
[下接語]
異爨・一爨・烟爨・火爨・加爨・挙爨・供爨・合爨・祭爨・執爨・樵爨・薪爨・炊爨・廚爨・典爨・同爨・桐爨・爨・烹爨・爨・糧爨・廩爨

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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