爼柳村(読み)まないたやなぎむら

日本歴史地名大系 「爼柳村」の解説

爼柳村
まないたやなぎむら

[現在地名]南陽市爼柳

吉野よしの川扇状地南東端に位置する。吉野川が大きく西方へ迂回する地点で湿地が多く、上谷地かみやち・下谷地・堀田ほつた水上みなかみ水下みずしも南谷地みなみやちなどの小地名がこれを物語る。源義経の北国落ちの家臣の一人、横山将監が村を開いたと伝え、柳の木が多く爼を作って幕府に献上したのが村名の起源とする(赤湯町史)。天正一三年(一五八五)の北条段銭帳にまないた柳とあり、志かま太郎さ衛門が千刈役二五〇文、鹿役新さ衛門が四釜さいけ八〇〇刈役その他を合せて一貫一二五文を納めている。慶長五年(一六〇〇)の開判形(石岡文書)に「真板柳村後家在家、志かま在家之内、やち共開作可申由ニ付而、五年休ニ申付候、成次第に開作可申候、年紀明次第に御年貢可致所納者也」とあり、春日元忠より一〇〇石の墨付を与えられていた堺主殿助の開墾地であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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