物干し(読み)モノホシ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「物干し」の意味・わかりやすい解説

物干し
ものほし

洗濯物や寝具を干す場所、干すための用具をいう。物干し場は、日当り通風のよい場所で、主婦が働きやすいように、サービスヤードやユーティリティの近くが望ましいが、住宅事情によっては屋根の上やバルコニー軒下なども利用される。

 物干しには固定式と移動式がある。固定式は竿(さお)をかける柱を一定の場所に埋め込んだり固定してあるもので、移動式は日当りのぐあいにより柱が移動できるものである。材料は丸太竹竿のほかにビニル製の竿、紐(ひも)にビニルをかぶせた干し綱、小物を干すのに適したハンガー式などがある。

 干し方は、以前は長い丸太を立てて何段にも竿を渡す縦並列型が多かったが、最近はT字型の柱を立てた横並列型が増えて、作業が容易になった。近年、道路やほかの建物から見えないよう、物干し場や竿の位置まで考慮したマンションが建てられるようになった。

中村 仁]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android