日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベランダ」の意味・わかりやすい解説
ベランダ
べらんだ
veranda
部屋に接して建物の外回りに設けられた縁。側面は全部または部分的に開放され、通常は屋根が取り付けられている。ギャラリー形式のポーチ、屋根付きのバルコニーと考えてよい。屋根は多くの場合、規則正しく並んだ柱で支持され、床は、板、石、れんがその他で舗装される。
語源をヒンディー語のbarandah(柱廊玄関の意)にもち、建物内部の生活空間が戸外に延長された部分としての性格を備える。四周に手すりなどを巡らせていることもあり、サンデッキとよばれたりする。近年、日本建築で、縁側の幅を広くとり、サンルーム風にし、茶の間や居間の延長として用いたり、子供の遊び場、植物の栽培などにあてる空間として位置づけることもある。一般に、濡(ぬ)れ縁に比べて、幅が広く、庇(ひさし)が深いので、直接雨露を受けることが少ない。
[中村 仁]