状態分析(読み)ジョウタイブンセキ

化学辞典 第2版 「状態分析」の解説

状態分析
ジョウタイブンセキ
state analysis

目的とする成分が,どのような化学種として試料中にあるかを決定する分析蛍光X線分析,広義電子分光,磁気測定,赤外分光,遠赤外分光など物理的手段によるものが多い.エスカ(ESCA)は,AlMgなどからのX線を用いて化学種の結合エネルギーを求め,その化学種を決定する.湿式分析でも状態を決定する方法が開発され,NH3,N2O4,有機窒素の区別,あるいは硫酸塩硫化物の区別などが行われている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の状態分析の言及

【化学分析】より

…もともと,〈何が含まれているか〉を明らかにするのは定性分析qualitative analysisであり,〈どれだけ含まれているか〉を明らかにするのは定量分析quantitative analysisである。〈どのような状態で含まれているか〉を明らかにするのは状態分析state analysisとよばれている。たとえば,天然水中に存在する水銀の量を求める場合,区別なしに全量を測定すれば得られた結果は総水銀量となる。…

※「状態分析」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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