独立評論(読み)ドクリツヒョウロン

デジタル大辞泉 「独立評論」の意味・読み・例文・類語

どくりつひょうろん〔ドクリツヒヤウロン〕【独立評論】

山路愛山が発刊した個人雑誌。明治36年(1903)1月創刊。国家社会主義を主張する愛山の政治評論、歴史論などを掲載。大正5年(1916)廃刊

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改訂新版 世界大百科事典 「独立評論」の意味・わかりやすい解説

独立評論 (どくりつひょうろん)

山路愛山が発刊した個人雑誌。1903年1月創刊の月刊誌で16年8月まで刊行(その間1910年9月~13年1月までは愛山が《国民雑誌》主宰となったため休刊)。文人としての事業を独力で行うことに愛山の主旨があり,雑誌の購読は前金制であった。当初,対露強硬論と財閥打破のための国家社会主義の提唱を特徴とした。政治評論,人物論,史論などを掲載し,愛山晩年の言論活動の主要な場となった。
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世界大百科事典(旧版)内の独立評論の言及

【胡適】より

…五・四新文化運動において,彼は陳独秀,李大釗(りたいしよう)とともに,その有力な指導者として尊敬されたが,運動がマルクス主義的傾向を強くするにともなって,それを批判し,〈問題を多く研究し,主義を論ずることを少なくせよ〉ととなえて改良的立場を鮮明にした。1931年,満州事変がおこると,週刊《独立評論》を創刊し,愛国と侵略非難の筆をふるい,民主立憲を主張した。学術面では《戴東原の哲学》(1925)で,18世紀の戴震の哲学の中に,西欧近代の科学的精神と同質のものを指摘した。…

※「独立評論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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