独鈷村(読み)とつこむら

日本歴史地名大系 「独鈷村」の解説

独鈷村
とつこむら

[現在地名]比内町独鈷

大館盆地南東端、北流するさい川上流の山麓に位置する。天文年間(一五三二―五五)の浅利則頼侍分限帳(佐藤文書)に「御家老 十狐村居主 大嶋長門」とみえ、以下同村居住の「武頭」らが一〇人記載される。比内地方を領有した浅利氏の本拠で、則頼の子勝頼の代に扇田長岡おうぎだながおか城に移ったという(秋田風土記)。天正一九年(一五九一)の出羽国秋田郡知行目録写(秋田家文書)では「新田村」と合わせ高九二六石八斗余。また慶長二年(一五九七)戸数は二〇軒(「浅利頼平領内村数覚書」秋田家文書)集落を西に見下ろす台地上に独鈷館跡が現存、付近に小字名館合たてあい小館下こたてしたなどがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android