猪名寺村(読み)いなでらむら

日本歴史地名大系 「猪名寺村」の解説

猪名寺村
いなでらむら

[現在地名]尼崎市猪名寺一―三丁目・食満けま二丁目・南清水みなみしみず塚口本町つかぐちほんまち四丁目

田能たのう村の西に位置し、北は大坂道で伊丹郷いたみごう下市場しもいちば(現伊丹市)、北東部を猪名川と分れたばかりの川が流れる。正和五年(一三一六)の作と推定される行基菩薩行状絵伝(家原寺蔵)に、奈良時代に僧行基が建立した「猪名寺給孤独園」が描かれる。明徳二年(一三九一)九月二八日の西大寺末寺帳(極楽寺文書)に猪名寺がみえる。元亀元年(一五七〇)八月一三日、尼崎に在陣していた淡路の安宅勢が伊丹方面に軍勢を繰出したのに対し、織田方の伊丹城から猪名寺に軍勢が出され、高畠たかはた(現伊丹市)合戦が行われている(細川両家記)

慶長国絵図に猪名寺とみえ高四三二石余。元和三年(一六一七)の摂津一国御改帳には猪名寺村と記され高四二二石余、幕府領(建部与十郎預地)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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