猿野村(読み)ましのむら

日本歴史地名大系 「猿野村」の解説

猿野村
ましのむら

[現在地名]大山田村猿野

上阿波かみあわ村の南。南方笠取かさとり(八二八メートル)に連なる山並に東・西・南が囲まれ、その連山の一つのみね山より発する高尾たかお川は北流して服部はつとり川に合する。かつて高尾川に沿って高尾村服部川に沿って猿野村があったが、慶長(一五九六―一六一五)頃合体して猿野村が生れたと伝えられている。「延長風土記」に「阿拝郡(ママ)阿波山、出松・竹・杉・檜、昔日観松彦香殖稲天皇御宇、出六足猿、于今有其洞、号麻志野」とあり、「三国地志」は「按、猿野村ニアリ、其洞今ハ廃シテナシ、地名ヲ大森ト云此処ナリト云、其猿ノスミシ処ヲ片股かたまたト云、今山神ノ社地ナリ」と考察している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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