獺野原(読み)うそのばる

日本歴史地名大系 「獺野原」の解説

獺野原
うそのばる

[現在地名]多良木町黒肥地 北大久保

東光とうこう寺跡南の台地にあたり、現在は桑畑。「南藤蔓綿録」によれば、永禄二年(一五五九)相良義陽の代の老臣東長兄と丸目頼美の間に反目が生じ、頼美は邸を焼かれ、湯前ゆのまえ(現湯前町)城主東直政を頼り、同城に籠城した。東長兄は義陽を奉じて人吉ひとよし城に拠り、頼美を討つため犬童美作らを派遣し、奥野の一度おくののいちど橋、湯前牧良まきらで戦った。最終的な決戦で湯前勢は獺野原に陣を構え、対する人吉勢は横瀬大王よこせだいおう祠前、多良木勢は波志鹿倉はしかくら須恵・深田勢は小堤尾立こづつみおだて三方に陣を構えた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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