黒肥地村
くろひじむら
東は岩野村(現水上村)、西は多良木村、南は湯前村(現湯前町)・多良木村、北は五木谷村(現五木村)に接する。集落は球磨川沿岸およびその支流付近に点在し、大久保台地周辺などに、原始より古代にかけての多数の遺跡がある。建久四年(一一九三)相良頼景は幕府の勘気を蒙り、遠江国相良庄(現静岡県榛原郡)から下向して、球磨川畔の黒肥地字蓮花寺に館を構えた。建久八年閏六月日の肥後国球磨郡田数領主等目録写(相良家文書)に「多良木村百丁没官領 伊勢弥次良不知実名」とあるところから、頼景は地頭伊勢氏に預けられ、黒肥地村は多良木村に属していたと考えられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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