精選版 日本国語大辞典 「玉塵」の意味・読み・例文・類語 ぎょく‐じん‥ヂン【玉塵】 [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 美しい塵(ちり)の意で ) 雪の異称。[初出の実例]「凝黏二翠箔一懸二珠滴一、競入二粧楼一作二玉塵一」(出典:文華秀麗集(818)下・奉和翫春雪〈滋野貞主〉)「此方(こなた)は馬上、踢上(けあぐ)る白妙(しろたへ)雪煙り、玉塵(ギョクヂン)を踏み散らして大に戦ひけるが」(出典:読本・本朝酔菩提全伝(1809)二)[その他の文献]〔白居易‐皇甫十早春対雪見贈詩〕[ 2 ] 室町時代の抄物の一つ。別名「玉塵抄」。惟高妙安著。五五巻。永祿六年(一五六三)成立。元の陰時夫が編んだ韻書「韻府群玉」の冒頭から第六の巻七まで全体の三分の一弱について注釈・講述を加えたもの。口語的な言葉遣いで書かれており、室町時代の日本語資料として価値が高い。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例