東洋で宝石とされた石で,おもに白玉,翡翠 (ひすい) をさすが,厳密には硬玉と軟玉の2種がある。中国では先史時代以来,珍重され,さまざまな器がある。
岡山県南部,玉野市の中心市街地の一部。旧日比町の一部であったが,1919年,南に造船所が造られて以来急速に発展し,北に接する宇野とともに中心市街地を形成した。現在では西方の奥玉および玉原地区まで住宅地域が拡大し,玉原地区には造船所の関連企業の工場団地が造成されている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
[名]
1 球体・楕円体、またはそれに類した形のもの。
㋐球形をなすもの。「―の汗」「露の―」「目の―」
㋑丸くまとめられたひとかたまり。「毛糸の―」「うどんの―」
㋒レンズ。「眼鏡の―をぬぐう」「長い―で撮る」
㋓(球)球技などに用いるボール。まり。また、投球などの種類。「遅い―」「―を打つ」「―をとる」
㋔(球)玉突きの球。転じてビリヤードや、そのゲームをいう。「友人と―を突く」
㋕(球)電球。「切れた―を取り替える」
㋖そろばんで、はじく丸い粒。そろばんだま。「帳簿を開いて―を置く」
㋗(「弾」「弾丸」とも書く)銃砲の弾丸(だんがん)。「―が飛びかう」「―を込める」
㋘鶏卵。玉子。「掻(か)き―」
2
㋐丸い形の美しい石の総称。宝石や真珠など。「―を磨く」「―で飾る」
㋑きわめて大切に思う貴重なもの。「掌中の―」
㋒張りがあって美しく、清らかなもの。「―の肌」
3 人を丸め込むために策略の手段として使う品物・現金。「ゴルフ会員権を贈賄の―に使う」
4 美しい女性。また、転じて芸者・遊女。「上―」
5 あざけりの気持ちで、人をその程度の人物であるときめつける語。やつ。「あいつもたいした―だよ」
6 《「金玉(きんたま)」の略》睾丸(こうがん)。
7 紋所の名。2㋐を図案化したもの。
[接頭]名詞に付く。
1 神事や高貴な物事に付いて、それを褒めたたえる意を添える。「―垣」「―襷(だすき)」
2 玉のように美しいもの、玉をちりばめたものなどの意を添える。「―藻」「―櫛笥(くしげ)」
[下接句]傷無き玉・傷に玉・衣(ころも)の裏の珠・掌中の珠・掌(たなごころ)の玉・手の内の珠・驪竜(りりょう)頷下(がんか)の珠・連城の璧(たま)
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
軟玉と硬玉の2種類に分けられる。中国で古くから装飾品として愛玩(あいがん)された玉は軟玉で,ホータン産の玉は特に珍重された。品格ある美しさのゆえに種々の伝説を生んだ。硬玉にはヒスイがある。→玉器(ぎょっき)
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
株式など証券取引所で売買されるものを総称して玉といいます。
出典 株式公開支援専門会社(株)イーコンサルタント株式公開用語辞典について 情報
高級な工芸品の原石として珍重された岩石で,玉には軟玉(nephrite)と硬玉(jade)がある.一般にjadeは硬玉をいう.硬玉は翡翠(ひすい)輝石(jadeite)と石英の集合体で,エメラルド色の良質な部分は宝石として扱われ,翡翠(ひすい)と呼ばれる.主に翡翠輝石の繊維状結晶の細かい網目で構成されているため,硬く緻密な岩石である.スペイン語でpietra di hijadaは腎臓結石の意味.
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
中国で色,光沢の美しい石を玉という。古くからおもに今の新疆ウイグル自治区崑崙山麓のホータンに産し,玉門関を通って中原にもたらされた。この美しい石に,太古の中国人は神秘な力を見いだし珍重してきた。初め神や霊魂をよらしめるもの,邪悪を払う呪力を持つもの,あるいは生成力,再生力の霊力を持つものと信じられ,呪術の具として使われた。おそらく玉に対するこの呪物観念は,石を神聖視し崇拝した原始の信仰と同源であろう。
美しい光沢のある特殊な材料をさす場合にも,その材料で作った装身具などの製品をさす場合にも用いる。珠とも書く。材料としての〈たま〉には,硬玉,軟玉などの玉(ぎよく)のほかに,水晶,ザクロ石,メノウ,碧玉,トルコ石,コハク,埋木(うもれぎ)などの各種の鉱物から,真珠,サンゴなどの動物性のものも含まれる。ただし,何を〈たま〉のうちにいれるかは,時代や地域によってちがいがあり,科学的な成分のほかに,希少性にもとづく価値と,習慣による需要とが,その選定の大きな要因になっている。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
〘名〙
① 宝石の一種。硬玉(こうぎょく)と軟玉(なんぎょく)との総称。たま。
※行人(1912‐13)〈夏目漱石〉塵労「父は玉(ギョク)だの高麗焼だのの講釈をした」 〔列子‐湯問〕
② 接頭語的に用いて、美麗なもの、貴重なもの、また、高貴なものの意をもって他の人に関する事物の美称に用いる。「玉音」「玉札」「玉手」「玉楼」 〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 球状のもの。たま。
④ 芸者、娼妓をいう。たま。
※洒落本・仕懸文庫(1791)三「おれも長屋で相応に口もきく玉(ギョク)をあづかって土地ところの世話もしてゐれば」
※洒落本・部屋三味線(1789‐1801頃)「玉(ギョク)を落したり腮(あご)をひかれたりして見ねへ、勘定迄に商内を仕詰にゃアいかねへわな」
⑥ (「玉」の字画が五画であるところから) 江戸時代、上方遊里で、遊興の時間をはかる線香五本の符号。
※洒落本・虚実柳巷方言(1794)中「線香五本を以て玉の一字に換る」
⑦ (「玉子」の「玉」を音読して) 飲食店などで、鶏卵、または鶏卵料理をいう。
※にんげん動物園(1981)〈中島梓〉五四「タマゴ(これをまたギョクなんて云やがる)、アナゴ、納豆巻、なんて注文してるから」
※壒嚢鈔(1445‐46)二「将棊の馬に玉を王と云は何の故ぞ、両王いまさん事を忌て、必ず一方を玉と書く、是手跡の家の口伝と云々」
⑨ 取引相場でいう。
(イ) 取引所で、売買の約定をした商品や証券。または、その数量。株式取引での株、米穀取引での米などの類。〔模範新語通語大辞典(1919)〕
(ロ) 取引員が客から受けた売買の注文数。〔取引所用語字彙(1917)〕
(ハ) 取引所に納める売買証拠金。
〘名〙 (「ごく」は「玉」の呉音) たま。ぎょく。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報