玉林(読み)ぎょくりん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「玉林」の意味・わかりやすい解説

玉林
ぎょくりん / ユイリン

中国南部、広西(こうせい)チワン族自治区南東部の地級市。トンキン湾(北部湾)に注ぐ南流江(なんりゅうこう)上流に位置し、黎湛線(黎塘(れいとう)―湛江(たんこう))に沿う。2市轄区、容(よう)県など4県を管轄し、北流(ほくりゅう)市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口708万(2014)。玉林盆地は本自治区の穀倉の一つ。水稲の二期作が行われる。経済作物はラッカセイナタネアブラナ)、サトウキビなどで、熱帯果樹も多い。中規模の鉄鋼所や食品工場、自治区内最大の自転車工場、缶詰工場がある。また、中国最大の陶磁器生産・輸出基地であるほか、内燃機関の生産も盛ん。付近には北流、博白(はくはく)、陸川(りくせん)などの温泉、容県の経略台真武閣(けいりゃくだいしんぶかく)、都幡(とはん)山、北流市の勾漏洞(こうろうどう)、鬼門関(きもんかん)などの名勝旧跡が多い。

 イヌ食が盛んな地域として知られる。また容県に属する沙田(さでん)のザボンは有名。

[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年8月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の玉林の言及

【玉葉】より

…また,兼実の教養・趣味・関心の広さから,政治の面のみならず,当時の習俗・学芸・故実等々を知る上での好史料となっている点も注目される。《玉葉》という名称は兼実の父忠通の日記が《玉林》と称せられたことによるといわれる。なお,本日記は二条家では《玉海》と称せられていた。…

【琳阿弥】より

…生没年不詳。通称を玉林(たまりん)といい足利義満に仕えた。連歌や和歌に堪能であり,能の独立の謡物(うたいもの)である曲舞(くせまい)謡(曲舞)の作詞をも手がけた。…

※「玉林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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