デジタル大辞泉 「玉梓の」の意味・読み・例文・類語 たまずさ‐の〔たまづさ‐〕【玉×梓の】 [枕]手紙を梓の木に結びつけて使者に持たせ、妹いものもとへやる意から、「使ひ」「妹」にかかる。「―使ひを見れば逢ひし日思ほゆ」〈万・二〇九〉「―妹は玉かも」〈万・一四一五〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「玉梓の」の意味・読み・例文・類語 たまずさ‐のたまづさ‥【玉梓の】 枕① 「使ひ」にかかる。古代、使者が、そのしるしに梓(あずさ)の木を携える風習があったとして、手紙を結びつけて運ぶのにも用いたとか、呪力を持つものとされていたとかいわれる。[初出の実例]「もみち葉の散りゆくなへに玉梓之(たまづさの)使を見れば逢ひし日思ほゆ」(出典:万葉集(8C後)二・二〇九)② 「妹(いも)」にかかる。①の用法の連想、転用か。[初出の実例]「玉梓能(たまづさノ)妹は珠かもあしひきの清き山辺に蒔けば散りぬる」(出典:万葉集(8C後)七・一四一五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例