王圻(読み)オウキ

デジタル大辞泉 「王圻」の意味・読み・例文・類語

おう‐き〔ワウ‐〕【王圻】

中国代の学者上海江蘇省)の人。あざなは元翰。馬端臨の「文献通考」に続けて、南宋から明中期までの記事を集めた「続文献通考」を著した。他に「三才図会」など。生没年未詳。

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精選版 日本国語大辞典 「王圻」の意味・読み・例文・類語

おう‐きワウ‥【王圻】

  1. 中国、明代後期の学者。字(あざな)は元翰。上海の人。経世実用の学を志し、「続文献通考」二五四巻のほかに「三才図会」「東呉水利考」などを著わす。生没年未詳。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「王圻」の意味・わかりやすい解説

王圻
おうき
Wang Qi

中国,明の学者。上海の人。字,元翰。嘉靖 44 (1565) 年の進士。知県から御史に登用されたが,時の宰相に逆らって左遷され,陝西布政参議を最後に辞任郷里に帰り梅1万本を植えて梅花源と称し,著述に専念した。著書には,元の馬端臨 (ばたんりん) の『文献通考』のあとを継いだ,遼,金,元,明の4朝にわたる『続文献通考』 254巻のほか,『三才図会』『東呉水利考』『諡法 (しほう) 通考』『稗史彙編 (はいしいへん) 』などがある。

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世界大百科事典(旧版)内の王圻の言及

【百科事典】より

…ただ類書の記載がときとして枚挙的になり,類概念相互の関係が必ずしも十分に明らかにされないことがあるのは,やはり多様性を多様性のままに認識しようとする彼らの志向の反映といえよう。 さて著述的な要素を多少ともとり入れ,現在の百科事典に近づいた類書は,類書誕生後約1000年を経て著された,絵入りの類書である明の王圻(おうき)の《三才図会》をまたねばならない。王圻は《続文献通考》という政治制度の変遷を記した,多分に類書的色彩をもつ書物を編纂した学者であって,《三才図会》も内容がよく整っているので重用された。…

※「王圻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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