三才図会(読み)さんさいずえ(英語表記)San-cai tu-hui

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三才図会
さんさいずえ
San-cai tu-hui

中国,明の類書王圻 (おうき) の著。 106巻。万暦 35 (1607) 年成立。三才とは天,地,人のことであり,天文,地理,人物,時令,宮室,器用,身体,衣服,人事,儀制,珍宝,文史,鳥獣,草木の 14部門に分けた事物を,豊富に図を取入れて説明したもの。のち,王圻の子の思義が続編を刊行した。寺島尚順 (良安) の『和漢三才図会』は,本書に日本の事柄をふやし加えた書。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんさいずえ【三才図会 Sān cái tú huì】

中国,明代の図解百科事典。王圻(おうき)の著。1607年(万暦35)の序をもつ。王圻の子王思義の続集とあわせ106巻。天地人の三才,つまりこの世界の事物を,天文,地理,人物,時令,宮室,器用,身体,衣服,人事,儀制,珍宝,文史,鳥獣,草木の14門に分け,図絵を添えて簡略に説明する。とくに器用,儀制,衣服などは有用である。中国では低く評価されがちだが,日本では寺島良安の《和漢三才図会》の手本となった。

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大辞林 第三版の解説

さんさいずえ【三才図会】

中国、明代の図解書。一〇六巻。王圻おうき撰。1607年完成、09年刊。天文・地理・人物・鳥獣・草木など一四部門に分けて種々の事物を図説する。「和漢三才図会」はこれにならったもの。

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世界大百科事典内の三才図会の言及

【自然誌】より

… 中国では3世紀に魏の文帝の命で繆襲(びゆうしゆう)らが《皇覧》(120巻,《隋書》経籍志による)を編纂したのをはじめとして,いわゆる〈類書〉が編纂されるようになった。著名なものとしては宋の李昉(りぼう)らが勅命で編纂した《太平御覧(たいへいぎよらん)》や王欽若(おうきんじやく)が編集した《冊府元亀(さつぷげんき)》,明の王圻(おうき)が親子2代で撰した《三才図会(さんさいずえ)》がある。いずれも天文・地理から始めて草本に終わる分類百科全書であって,日本でも江戸時代に寺島良安によって《和漢三才図会》(1712)ができている。…

【百科事典】より

…ただ類書の記載がときとして枚挙的になり,類概念相互の関係が必ずしも十分に明らかにされないことがあるのは,やはり多様性を多様性のままに認識しようとする彼らの志向の反映といえよう。 さて著述的な要素を多少ともとり入れ,現在の百科事典に近づいた類書は,類書誕生後約1000年を経て著された,絵入りの類書である明の王圻(おうき)の《三才図会》をまたねばならない。王圻は《続文献通考》という政治制度の変遷を記した,多分に類書的色彩をもつ書物を編纂した学者であって,《三才図会》も内容がよく整っているので重用された。…

【分類】より

…中国では,《書経》で五行,五事,八政,五紀,三徳,五福,六極など〈九疇(ちゆう)〉と呼ばれるカテゴリーが展開され,《易経》では陰と陽にもとづく体系がつくられたが,いずれも事物の性質やふるまいを規定するものと考えられ,事物を分類する枠組みとはいいがたい。分類としては《易経》の〈繫辞伝〉に出てくる〈三材〉(天,地,人)や明代にできた博物誌《三才図会》の14門があげられる(図2)。〈門〉は分類の最も大きい枠で,あと〈綱〉〈目〉〈科〉〈属〉〈種〉のほか〈族〉〈系〉〈界〉〈部〉〈略〉なども分類の枠を指す語として用いられた。…

※「三才図会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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