日本歴史地名大系 「王禅寺」の解説 王禅寺おうぜんじ 神奈川県:川崎市麻生区王禅寺村王禅寺[現在地名]麻生区王禅寺王禅寺集落東方の丘陵上にある。星宿山華蔵院と号し、真言宗豊山派。本尊は聖観音。創建の時期は不明。慶安三年(一六五〇)の聖観世音菩薩略縁起(県史八)によれば、孝謙天皇の勅命により某大徳が都筑(つづき)郡二本松(にほんまつ)に出現の聖観音銅像を当地に移し祀ったことに始まるとある。「風土記稿」は中世には金沢称名(かねさわしようみよう)寺(現横浜市金沢区)末で、禅律真言三宗兼学の道場として関東の高野山と称されたと記す。小田原衆所領役帳に王禅寺領「五拾貫文 麻生内」とある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報