珠洲古窯跡群(読み)すずこようせきぐん

日本歴史地名大系 「珠洲古窯跡群」の解説

珠洲古窯跡群
すずこようせきぐん

[現在地名]珠洲市三崎町寺家・三崎町大屋・上戸町寺社・馬緤町、宝立町春日野 大畠・法住寺、宝立町柏原 郷・西方寺・鳥屋尾、珠洲郡内浦町行延

珠洲古窯は珠洲焼とも称される北陸有数の中世古陶で、珠洲市および珠洲郡域に一〇支群・約二〇基ほどの存在が確認されている。須恵器技法の伝統を引き、燻黒色もしくは灰色を呈する還元焔焼成品で、生産器種は甕・壺・こね鉢(擂鉢)にほぼ限定され、まれに花瓶・浄瓶などの仏器類の特注製品がみられる。窯跡は般若はんにや川・鵜飼うかい川中流域などに臨んだ低丘陵斜面に数基ほど築かれており、最も早く開窯したのは寺社じしやカメワリざか一号窯・二号窯で、平安時代末にさかのぼるとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android