珠洲古窯跡群
すずこようせきぐん
[現在地名]珠洲市三崎町寺家・三崎町大屋・上戸町
寺社・馬緤町、宝立町春日野 大畠・法住寺、宝立町柏原 郷・西方寺・鳥屋尾、珠洲郡内浦町行延
珠洲古窯は珠洲焼とも称される北陸有数の中世古陶で、珠洲市および珠洲郡域に一〇支群・約二〇基ほどの存在が確認されている。須恵器技法の伝統を引き、燻黒色もしくは灰色を呈する還元焔焼成品で、生産器種は甕・壺・こね鉢(擂鉢)にほぼ限定され、まれに花瓶・浄瓶などの仏器類の特注製品がみられる。窯跡は般若川・鵜飼川中流域などに臨んだ低丘陵斜面に数基ほど築かれており、最も早く開窯したのは寺社カメワリ坂一号窯・二号窯で、平安時代末にさかのぼるとみられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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