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環境権訴訟 かんきょうけんそしょう

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知恵蔵2015の解説

環境権訴訟

公害防止・環境保全を目指して環境権、眺望権、日照権などの新しい権利を主張する訴訟。1972年2月に東京地裁が6階建てマンションの一部の工事差し止めを命じて以後、日照権に基づく差し止め請求を認める判決が相次ぎ、日照権が判例として確立された。他方、環境権は、憲法13条と25条により保障されている人権として、70年に日弁連人権大会で提唱されて以来、大阪国際空港や伊達火力などの訴訟で主張されたが、権利の主体・対象などの内容が不明確であることなどを理由に、具体的権利としては認められていない。近年は、景観権をめぐる訴訟も起きており、2002年12月東京地裁は国立市に建設された高層マンションの高さ20m以上の部分の撤去を命じる判決を下したが、最高裁は、良好な景観・恵沢を享受する利益(景観利益)が法律上保護に値することを認めつつも、景観に影響を及ぼす行為が違法な侵害となるには、刑罰・行政法規や公序良俗に違反することなどが必要として、原告の請求を棄却した(06年3月)。

(土井真一 京都大学大学院教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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