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判例 ハンレイ

5件 の用語解説(判例の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

はん‐れい【判例】

裁判の先例のこと。裁判所が特定の訴訟事件に対して下した判断。同種の事件を裁判するさいの先例となるもの。判決例。

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百科事典マイペディアの解説

判例【はんれい】

本来は裁判の先例(裁判例と称する)をいい,特に同趣旨の裁判が繰り返されて規範化し一定の拘束力を持つに至ったものをいう。しかし,ただ一回の裁判でも,そこに合理性が存在するときには,将来に向かって規範たる価値が認められ,判例と呼ばれることがある。
→関連項目フランス民法

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世界大百科事典 第2版の解説

はんれい【判例】

先例としての価値を有する裁判を判例という。類似した事件についてある裁判所が下した判断が同一のまたは他の裁判所が後に判断するに当たって参考になることは当然であり,弁護士当事者本人が裁判の予測を試みるに際して重要な資料となる。類似の事実関係について類似の判決が出ることは,法の安定のために重要であり,法の下における平等を求める市民的理念や裁判の予測可能性を求める企業的要請にも合致する。 この意味において,近代法の下では,先に行われた裁判は多かれ少なかれ,後に行われる裁判に対して拘束力を持つ。

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大辞林 第三版の解説

はんれい【判例】

過去の裁判において、裁判所が示した判断。特に最高裁判所が示した判断のことを指すこともある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

判例
はんれい

先例として一般性をもつ裁判。これに対し「判決」とは、ある特定の事件につき裁判所が下した法判断のことをいうから、両者は概念的に区別されなければならない。わが国では、憲法第76条により裁判官は憲法および法律のみに拘束されるから、同種の事件につきある裁判所の法判断(判決)が存在するからといって、他の裁判所はこれに拘束されないのが原則である。ただ、この原則は司法の独立または裁判官の独立を保障するためのものであり、同種の事件につきある裁判所が他の裁判所の判決を参考にしたり、これに従うことを禁止する趣旨でないことはいうまでもない。むしろ、逆に、法的安定性の見地から、同種の事件につき裁判所により法判断が異なることは好ましいことではない。そこで、裁判所は同種の事件につき他の裁判所の法判断がある場合には、これを参照すべきであろうし、現に、この判決が程度の差こそあれ一定の規準として後の判決形成に事実上の影響力をもっている。とりわけ、同趣旨の判決が繰り返されていたり、上級裁判所(とくに最高裁判所)の判決がすでに存在する場合には、これらの判決は先例として後の判決に拘束力をもつといってよい。このことは、判例違背が上告理由とされていたり、最高裁判所が従来の判例を変更する場合には、大法廷を開くべきものという慎重な手続を要求していることなどから判断しても、法制上も認められているといえよう。このような事実上または実定法上の根拠に基づき、「判例」という概念が成り立ちうるのである。
 前記のような「判例」は法として法源性をもちうるか。この問題は「法」をどのように理解するか、ということに帰着する。この点につき、英米法系における判例法主義のもとでは、法制上、判例が法源の基本をなし、「判例法」、すなわち判例が法であるという考え方が当然の前提とされているのに対し、大陸法系では、三権分立の原則のもとに立法機関の定める法(法規)のみが法源とされるから、判例の法源性は一般に否定される。ただ、わが国は大陸法系に属するとしても、前述したように、裁判規範のレベルでは、事実上または法制上、判例には規準として一定の拘束力を認めざるをえない。しかも、わが国では、「法の解釈」または「法の適用」という名のもとに、実定法の明文に反するような判例が存在するという事実も否定できない。そうだとすれば、判例法という観念を認めるか否かは別として、法を国家意思の発現として実体的・機能的に理解するならば、実定法研究とともに判例研究の重要性が指摘されなければならない。[名和鐵郎]

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世界大百科事典内の判例の言及

【成文法・不文法】より

…日本はヨーロッパ大陸法系に属しており,国民生活のほとんどすべての分野において成文法が存在するが,このように成文法が国法の基本となっている場合には成文法主義と呼ばれる。これに対して英米法系の諸国では裁判所の判例の集積が国法の基幹的部分を構成しており,判例法主義または不文法主義をとっている。不文法のうち重要なものは慣習法と判例法である。…

【法解釈学】より

…日本の法解釈学は,もともと,法解釈や法律学的構成を体系的かつ教義学的に行うことをおもな活動としていたドイツの法律学Jurisprudenzないし法教義学Rechtsdogmatikの圧倒的な影響のもとに発展してきたものである。一般に,ドイツや日本のような成文法主義のもとでは,制定法の解釈や法律学的構成に重点がおかれるのに対して,イギリス,アメリカのような判例法主義のもとでは,過去の判例の整理や将来の判決の予測が中心となるといわれているが,今日ではあまり大きな相違はみられなくなっている。日本の法解釈学も,法解釈だけでなく,法律学的構成,判例の研究や批評など,かなり多面的な活動を行うようになっており,このような多面的な活動を表すのに,法解釈学という名称は必ずしも適切ではなく,むしろ,最近よく用いられている実定法学という名称のほうが適切であろう。…

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