環境破壊兵器(読み)かんきょうはかいへいき(その他表記)environmental disruption weapon

日本大百科全書(ニッポニカ) 「環境破壊兵器」の意味・わかりやすい解説

環境破壊兵器
かんきょうはかいへいき
environmental disruption weapon

故意に自然の過程を操作して、環境に変化を生じさせる技術を軍事目的に利用することをいう。たとえば人工降雨技術で暴風雨をおこさせたり、地震津波の発生を刺激したり、海流を変えたりすることができれば、これを戦術的あるいは戦略的に兵器として使うことができる。そもそも戦争自体が環境を破壊するが、とくに戦争手段の環境破壊効果が広い範囲にわたるようになると、生態系に対する影響が深刻なものとなりうる。たとえば、ベトナム戦争での広範囲な枯れ葉剤の使用や森林焼尽し計画などは、環境に重大な影響を及ぼし、悲惨な結果をもたらした。湾岸戦争でも劣化ウラン弾の使用などで環境への影響があった。

服部 学]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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