生き出づ(読み)イキイズ

デジタル大辞泉 「生き出づ」の意味・読み・例文・類語

いき‐い・ず〔‐いづ〕【生き出づ】

[動ダ下二]
生き返る。息を吹き返す。
七日ありて―・でたる例を」〈栄花・本の雫〉
正気に返る。元気を回復する。
少し―・でて、太政大臣おほきおとどの御しりにつきぬ」〈宇津保・国譲下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「生き出づ」の意味・読み・例文・類語

いき‐い・ず‥いづ【生出】

  1. 〘 自動詞 ダ下二段活用 〙
  2. (死んだと思われたものが)生きかえる。息を吹きかえす。
    1. [初出の実例]「御目は白眼(しらめ)にてふし給へり。人々水をすくひ入れ奉る。からうじていき出給へるに」(出典竹取物語(9C末‐10C初))
  3. 人ごこちがつく。夢中であった気持が、われにかえる。
    1. [初出の実例]「川尻といふ所に近づきぬといふにぞ、少しいき出る心地ぞする」(出典:源氏物語(1001‐14頃)玉鬘)

生き出づの補助注記

は「息出づ」と解する説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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