白眼(読み)はくがん

精選版 日本国語大辞典 「白眼」の意味・読み・例文・類語

はく‐がん【白眼】

〘名〙
① 目の白い部分。しろめ。〔易経‐説卦
② (晉(しん)阮籍(げんせき)が、気に入らない人には白い目で対したという「晉書‐阮籍伝」の故事から) 目の白い部分を出して見ること。気に入らないものを見る目つき。にらむ目つき。しろめ。⇔青眼
日本後紀‐弘仁六年(815)六月丙寅「其詩曰、白眼対三公、貴勝悪之」 〔王維‐与盧員外象過崔処士興宗林亭詩〕

しろ‐まなこ【白眼】

〘名〙 しろめの多い目つき。にらむ目つきなどをいう。〔字鏡集(1245)〕
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)七「慮外ながら、親に向って白眼(しろまなコ)蹴潰すぞよ」

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デジタル大辞泉 「白眼」の意味・読み・例文・類語

はく‐がん【白眼】

目の白い部分。しろめ。
《晋の阮籍げんせきが、気にいらない人には白眼で対したという「晋書」阮籍伝の故事から》冷たい目つき。⇔青眼

しろ‐まなこ【白眼】

しろめの多い、にらむような目。
「カツ子の―に一滴の血のしたたりを見た気がして」〈嘉村・秋立つまで〉

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普及版 字通 「白眼」の読み・字形・画数・意味

【白眼】はくがん

冷ややかに見る。唐・王維〔盧員外象と崔処士興宗の林亭に過(よぎ)る〕詩 科頭(くわとう)(無帽)にして箕踞(ききよ)(あぐら)す、長の下(もと) 白眼看他す、世上の人

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世界大百科事典(旧版)内の白眼の言及

【強膜】より

角膜とともに眼球の外壁を構成する強靱(きようじん)な膜。いわゆる白眼(しろめ)は強膜の一部である。直径約24mmの球状で,前方は角膜に連なり,後方は外側強膜が視神経鞘に連なる。…

※「白眼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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