生産要素賦存比率理論(読み)せいさんようそふぞんひりつりろん(英語表記)theory of factor proportion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「生産要素賦存比率理論」の意味・わかりやすい解説

生産要素賦存比率理論
せいさんようそふぞんひりつりろん
theory of factor proportion

資本労働賦存量比率で比較生産費差を求め,比較優位貿易パターンを求めようとする考え方。ある製品の相対価格上昇すればその製品が増産され,その産業で集約的に使用されている生産要素が他要素よりも多く必要となり,その生産要素の相対価格は上昇する。一方で生産要素相対価格と生産要素集約度の間にも,ある生産要素相対価格が上昇すれば,その生産要素の集約度を押えて生産費の上昇を防ごうとする関係がある。以上のことを逆に追っていけば生産要素賦存比率で各産業の生産要素集約度の範囲が決り,生産要素相対価格,製品価格の範囲が決るので,比較生産費差が生じるのである。

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