田代平(読み)たしろたい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「田代平」の意味・わかりやすい解説

田代平
たしろたい

青森県中央部、北八甲田連峰(きたはっこうだれんぽう)の北麓(ほくろく)にある高原標高約560メートルで、付近一帯は広い草原をなし、所々に湿地がある。ヤチヤナギヌマガヤ主体とする中間湿原、ミズゴケ類を伴う高層湿原ヨシスゲを主体とする低層湿原などがあり、また乾燥化が進んだ草原もあって、高原の植物相は変化に富み、青森市の天然記念物に指定されている。開拓者の小集落があり、農耕放牧が行われている。冬期をのぞいて青森駅からシャトルバスの便がある。

横山 弘]

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世界大百科事典(旧版)内の田代平の言及

【八甲田山】より

…北八甲田火山群をとりまく外輪山は,北側から東側にかけて柴森山,石倉山,黒森と半円形をなして連なるが,他の部分ではその後の火山活動による噴出物によっておおわれているため不明瞭である。この北東側の外輪山と中央火口丘群との間には火口原の田代平(たしろたい)があり,起伏の緩やかな草原地帯となっており湿原もある。一方,南八甲田火山群は櫛ヶ峰(1517m。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」