田原井村(読み)たわらいむら

日本歴史地名大系 「田原井村」の解説

田原井村
たわらいむら

[現在地名]小野夏井なつい南田原井みなみたわらい

羽出庭はでにわ村の東、谷津作やつざく村の南、右支夏井うしなつい川が夏井川に合流する地の南の山間地に立地。南東流する夏井川には西岸九生滝くりゆうだき川・十石じつこく川が合流。これらの川の流域に盆地状の平坦地が形成されている。中世には田原谷たわらや・田原屋と称した。応永四年(一三九七)五月二二日の足利氏満軍勢催促状写(相馬文書)に田原谷弾正忠がみえ、同三年に当地の土豪田原谷氏が北条氏一族を擁して足利氏に反し合戦に及んだため、岩城左京大夫に攻撃を命じている。永享―文安年間(一四二九―四九)頃と推定される三月三日の中務少輔家持書状(遠藤白川文書)に「小野保之内田原屋・羽出庭彼二郷」とみえ、田原屋郷は岩城周防守清隆に返付され、一時岩城氏領となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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