田吉村(読み)たよしむら

日本歴史地名大系 「田吉村」の解説

田吉村
たよしむら

[現在地名]宮崎市田吉・赤江あかえ月見つきみおか五丁目・本郷ほんごう一丁目

大淀川の河口右岸、恒久つねひさ村の東に位置する。那珂郡に属し、北の大淀川対岸はよし村・新別府しんびゆう村、南は北方きたかた村・郡司分ぐじぶん村、東は日向灘に面する。鵜戸うど街道が南北に通り、大淀川河口には赤江湊がある。建久図田帳にみえる八条女院領国富くどみ庄一円庄のうちの吉田三〇町は田吉の誤記とされ、宮崎郡に属し、地頭は平五(実名不詳)であった。永和(一三七五―七九)頃の地頭は伊東祐重で、以後代々伊東氏が地頭職を勤めた(日向記)。建久図田帳の応永二八年(一四二一)二月二七日の追記でも宮崎郡に吉田三〇町とみえる。弘治二年(一五五六)六月吉日の土田帳写(予章館文書)では田吉一ノ宮大宮司分として田吉のうち田数一町四反、本郷北方ほんごうきたかたのうち御供田五段、下恒久のうち「かり川」二段など合せて田数六町一段がある。


田吉村
たよしむら

[現在地名]矢部町田吉

東は蛇行する笹原ささわら川を境に尾野尻おのじり村、北は五老ごろうたき(轟川)を挟んで桐原きりわら村がある。正平九年(一三五四)八月一三日の肥後矢部郷村注文(阿蘇家文書)に「こはらたよしの分 十八貫文」とある。慶長国絵図に村名がみえる。矢部手永に属し、「肥集録」に小村として米野・米内蔵よないぐらが記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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