20世紀日本人名事典 「田耕」の解説
田 耕
デン タガヤス
昭和・平成期の音楽家 鬼太鼓座主宰。
- 生年
- 昭和6(1931)年12月7日
- 没年
- 平成13(2001)年4月11日
- 出生地
- 東京・浅草
- 本名
- 田尻 耕三
- 学歴〔年〕
- 早稲田大学文学部中国文学科中退
- 経歴
- 昭和27年早大事件に連座、追われて神戸で日雇いに。宮本常一を知り、その影響で日本放浪を決意。南の与那国島で太鼓に魅せられ、太鼓行脚の末流れ着いた佐渡で44年太鼓打ちの一座・鬼太鼓座(おんでこざ)を設立。走ることと音楽は一体という“走楽論”を提唱し、50年ボストン・マラソンに参加。15人の一座全員が完走してゴール地点で太鼓をたたくという衝撃的な米国デビューで話題になった。同年篠田正浩監督によるドキュメンタリー映画「佐渡国・鬼太鼓座」で広く知られるようになる。平成5年全米ツアーで成功を収め、以後カナダ、台湾など世界各地で演奏、小沢征爾指揮のボストン交響楽団などとも共演した。国内でも地方公演活動を続け、長野パラリンピック開会式にも出演。各地で結成された和太鼓ブームの火付け役となった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報