甲賀原古墳群(読み)こうがばらこふんぐん

日本歴史地名大系 「甲賀原古墳群」の解説

甲賀原古墳群
こうがばらこふんぐん

[現在地名]東予市上市

上市かみいちの東方に残る甲賀八幡のある独立丘陵(五三メートル)から東南部にかけての古墳群で、箱式石棺の壊滅したものも含めて二〇余基の古墳が存した。

これらのうち、六基ほどの箱式石棺を除くほかはほとんど横穴式石室である。一号には奥壁に平行して人骨二体、出口の方に側壁に平行して四―五体が刀・金銀環・切子玉・馬具装飾品などと須恵器を伴って葬られており、両袖付で羨道を合し、石室長さ約九メートル。二号墳は奥壁幅一・七メートル、玄室長さ五・四メートル。奥壁平行の仕切石内に人骨一体が玉類と刀を副葬し、また仕切りの外前部に勾玉四、ウツロ玉二、金銀環二〇が置かれ、さらに頭部を奥枕に五体、外前向きに五体が側壁に平行に足をさし違えた姿に伸展葬され、その手前に土器が置かれていたことが報じられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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