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男絵 オトコエ

デジタル大辞泉の解説

おとこ‐え〔をとこヱ〕【男絵】

平安時代、女絵(おんなえ)に対して使われた語。その意味ははっきりしないが、一説に、彩色の絵、また専門絵師の絵ともいう。
「―など、絵師恥づかしうかかせ給ふ」〈栄花・根合〉
男の姿を描いた絵。
「絵にかける―を見て、このやうなる君に情かはしてこそと」〈浮・三代男・二〉

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大辞林 第三版の解説

おとこえ【男絵】

平安時代の用語で、専門の絵師が描いた絵をいうか。女絵に対して、唐画の筆法を生かして、墨の描線を骨格とした力強い表現の彩色画をさすものといわれている。一説に、男の姿を描いた絵とも。 「この題の心ばえを、-・女絵と書きたるに/栄花 根合」 → 女絵

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世界大百科事典内の男絵の言及

【絵巻】より

…これに対し連続式絵巻では,動きのある描線を自由に駆使し,最初にひいた描線を生かしながら,彩色を加えていく技法を用いる。人物の姿態や表情を自由な筆致で描き出すこの画態を,女絵に対して一般に男絵と呼んでいる。これら画面形式,画態はしだいに混じり合い,多様な絵巻表現を生み出してゆく。…

【女絵】より

…このころ作られた物語絵はのこらないが,いわば素人の画技の延長上にあった女絵も,専門画人の参加によってしだいに技法的に高められ,12世紀前半には徳川・五島本《源氏物語絵巻》のようなつくり絵の華麗で細密な様式を完成させた。このように女絵の語が明確な様式概念を含むようになるにつれ,対立語として登場するのが男絵の語である。《栄華物語》には〈(教通の娘歓子は)男絵など絵師恥づかしうかかせ給〉とあって,男絵が本来専門画人の正統的な画法の絵と認識されていることがうかがわれる。…

※「男絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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