界面電位(読み)カイメンデンイ

化学辞典 第2版 「界面電位」の解説

界面電位
カイメンデンイ
surface potential

異相の接触する界面の両側の間には電位差が現れるのが通例で,これを界面電位というが,その物理的性質は界面の種類によっていろいろの場合がある.
(1)2種類の金属が接触するときには,電子を放出しやすい(仕事関数が小さい)ほうの金属が正に帯電する(接触電位差),
(2)金属と非金属相とが接触するときに,金属から界面に電子が集まるが,非金属側には電子が入らない場合(界面静電気現象),
(3)金属がイオンとして非金属(溶液)中に溶解する場合(電極電位),
(4)溶液から正または負イオンが選択的に吸着する場合(界面動電位),
などがある.気-液界面でも液相表面にイオン吸着層ができると,液相の内部と表面との間に電位差が現れることがある.いずれの場合にも,全体として電気的中性が保たれるように界面の両側に生じる電位差に対応して,正負相反する荷電層が考えられる.これを電気二重層という.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android