留保賃金(読み)りゅうほちんぎん(その他表記)reservation wage

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「留保賃金」の意味・わかりやすい解説

留保賃金
りゅうほちんぎん
reservation wage

労働者がある水準以上の賃金ならば就職しそれより小さければ職探しを続ける,あるいは労働市場に参入しないという場合の賃金。ジョブ・サーチ (職探し理論) では,探職費用が小さいほど,また企業により提示される賃金の散らばりが大きいほど留保賃金は高くなる。一方個々の労働者にとって留保賃金の水準は,過去の賃金水準世帯主か否か,他の所得保障程度などによって異なる。一般に他の所得がないならば,就業に対する緊急度が高い場合,留保賃金は相対的に低くならざるをえない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む