癌反応(読み)がんはんのう(その他表記)cancer reaction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「癌反応」の意味・わかりやすい解説

癌反応
がんはんのう
cancer reaction

皮膚血液,尿の反応で癌であるかどうかを調べる方法。血清非特異反応,血清免疫反応,皮内反応,マリグノリピン検出法などがある。これらの反応は癌の発生による新陳代謝の異常を目標とするものと,癌の免疫反応を考えたものがあるが,癌の発生の初期には,はなはだしい異常が起ることは考えられない。また,癌はもともと細菌のように外来のものではないから,免疫が成立したとしてもごく弱い。したがってこれらの生化学的検査はごく補助的にしか用いられなかった。しかし最近は,原発性肝細胞癌に対するα-フェトプロテインのように癌関連抗原の検査の臨床的価値が認められ,従来よりは高い鋭敏性と特異性を示すようになった。

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