日本歴史地名大系 「白坂峠」の解説 白坂峠しらさかとうげ 長野県:上水内郡豊野町神代村白坂峠現豊野町の北端、牟礼(むれ)村との村界の比較的平坦な尾根沿いを東西に通ずる中峰(なかみね)道(浅野―平出間)と北方の牟礼村番匠屋敷(ばんしようやしき)(旧神代村枝郷番匠屋敷新田村)から登ってくる道とが交差する「十文字(じゆうもんじ)」とよばれている地点が白坂峠である。天正一一年(一五八三)三月、上杉景勝が信越往来の人民に横道通行を禁じ「自牟礼香白坂を直ニ長沼へ可令往還」と命じた制札(牟礼共有)にみえる「香白坂」がこれにあたる。この峠から南東に下る道は、現在ではほとんど廃道に近いが、なお古道の面影を伝えながら、山谷をぬって豊野町に通じている。これが当初の神代(かじろ)道である。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by