白楽天町（読み）はくらくてんちよう

日本歴史地名大系

白楽天町
はくらくてんちよう

• 京都市：下京区
• 成徳学区
• 白楽天町

下京区室町通綾小路下ル

南北に通る室町（むろまち）通（旧室町小路）を挟む両側町。

平安京の条坊では左京五条三坊一保七町東側及び同四保一〇町西側、平安中期以降は綾小路室町小路南側の地。「山槐記」永暦元年（一一六〇）一二月二五日条に「今夜、綾小路室町火事大夫大工貞時倉云々」とあり、当町一帯の火災、大夫大工貞時邸の所在を知る。永和二年（一三七六）の大山崎住京新加神人等被放札注文（大山崎離宮八幡宮文書）によると、「開戸保」の中に「一所、綾小路室町南西頬　　彦五郎」とあり、油屋が住していた。応永三二年（一四二五）の酒屋交名（北野天満宮史料）には「大弐　綾少路室町南東頬　定俊在判」とあり、町内東頬（つら）に酒屋が住している。

「祇園会山鉾次第以鬮定之」（祇園社記）によると、応仁の乱後の明応九年（一五〇〇）に山鉾巡行が再興された際、前祭（さきのまつり）に「十番　伯楽天山　五条坊門とアヤノ小路ノ間也」とある。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」