皮膚抗酸菌感染症(読み)ひふこうさんきんかんせんしょう(英語表記)Cutaneos mycobacterial infection

六訂版 家庭医学大全科 「皮膚抗酸菌感染症」の解説

皮膚抗酸菌感染症
ひふこうさんきんかんせんしょう
Cutaneos mycobacterial infection
(皮膚の病気)

どんな病気か

 皮膚抗酸菌感染症は、皮膚結核(けっかく)皮膚非結核性抗酸菌症(ひけっかくせいこうさんきんしょう)およびハンセン病に分けられます。

 結核は、戦後化学療法進歩によって非常に減少しましたが、1980年代以後は増加傾向となりました。結核緊急事態宣言が出された1999年以後、種々の結核対策が施行され、罹患(りかん)率は徐々に低下しています。皮膚結核は、全結核のなかに占める割合は少なく、皮膚の病気のなかでも非常にまれです。

 非結核性抗酸菌症は、以前は非定型(ひていけい)抗酸菌症と呼ばれていましたが、現在ではそれぞれの菌の名前を付けて、マイコバクテリウム・マリヌム感染症のように呼ばれるようになりました。

 ハンセン病は、1996年4月に「らい予防法」が廃止され、通常の感染症として治療されています。

 以下、それぞれについて項を改めて解説します。

多田 讓治

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報