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非結核性抗酸菌症 ヒケッカクセイコウサンキンショウ

デジタル大辞泉の解説

ひけっかくせい‐こうさんきんしょう〔‐カウサンキンシヤウ〕【非結核性抗酸菌症】

結核菌に似た抗酸菌によって起こる感染症。日本ではMAC(マック)(mycobacterium avium complex)とMK(mycobacterium kansasii)の二種の菌によるものが多い。感染経路は不明だが、人から人へは感染しない。→肺マック症

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

非結核性抗酸菌症
ひけっかくせいこうさんきんしょう

非結核性抗酸菌の排菌に関連して病像や症状が認められ、その排菌が頻回かつ大量である場合に非結核性抗酸菌症(NTM症)という。非結核性抗酸菌とは、結核菌以外の抗酸菌(ライ菌は培養できないので別に扱われる)の総称である。以前は「非定型抗酸菌症(AM症:Atypical Mycobacteriosis)」と称されたが、国際的な流れを受けて、日本でも呼称を変更。2004年(平成16)ころから「非結核性抗酸菌症(NTM症:Non Tuberculous Mycobacteriosis)」の呼称が一般的に用いられている。
 非結核性抗酸菌は、ときとして健康人からも排菌されることがあるので、診断には、排菌に関連して病像や症状が認められ、その排菌が頻回かつ大量であることが必要である。非結核性抗菌症は毒力が弱く、各種の肺疾患および全身疾患に続発することが多い。通常は、肺の慢性感染症であるが、HIV感染者では全身散布型を示すことがある。人から人への感染性は認められていない。非結核性抗菌は多数あるが、日本で臨床的に検出される菌のうち約70%がマイコバクテリウム・アビウム・コンプレックスMycobacterium Avium Complex(MAC)で、約20%がマイコバクテリウム・カンサシーMycobacterium kansasiiである。治療の主体はクラリスロマイシンclarithroauycin(CAM)という薬剤で、これに抗結核剤を加える。
 なお、非結核性抗酸菌症を4群に分類した「ルニヨンRunyonの分類」(1956)は、臨床上有用であったが、診断法が進歩し、短時日のうちに菌の同定ができるようになったので、現在はほとんど用いられなくなった。[山口智道]

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