最新 地学事典 「盤層」の解説
ばんそう
盤層
pan
土壌中にあって圧密・膠結などにより固化した層。上下の層に比べ透水・透気性が小さく,細粒質で,物理・化学的諸性質が異なる。その原因により生成的盤層と人工盤層に区分。生成的盤層には,粘土の移動集積やその場での粘土生成によってできた粘土盤,有機物質に乏しくシルトに富む物質がなんらかの原因により圧密されてでき,湿ると硬いが乾くともろいフラジ盤(脆盤,fragipan),アルカリ可溶性物質(珪酸・三二酸化物・腐植・CaCO3など)により膠結されてできた硬盤(duripan,hardpan)などがある。乾燥地域の土壌の表層にみられる土壌溶液からのCaCO3の二次的集積層(カリーチ,caliche)も硬盤の一種。ただしチリやペルーでは,NaNO3,NaClなどの可溶性塩類で膠結された沖積土をカリーチと呼んでいる。富士山麓の「まさ」や薩摩半島の「こら」は,火山灰土壌中にみられる一種の生成的盤層で,多くは硬盤とみられる。
執筆者:松井 健
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

