電気工学において、複数の電源、回路素子などを縦一列につなぐことをいう。シリアル接続、カスケード接続ともいう。この場合、すべての電源、回路素子を流れる電流の大きさは等しい。直流回路においては、抵抗が直列に接続されると全体の抵抗(合成抵抗)は各抵抗の和となる。また、電源が直列に接続されると合成電圧は各電源電圧の代数和(正・負の値の加算による和)となる。交流回路においては、単独、あるいは組み合わされた回路素子の一群のもつインピーダンスが直列に接続されると、合成インピーダンスは各インピーダンスの和となる。ただしこの場合、各インピーダンスおよび合成インピーダンスともに複素数(実数と虚数単位で表される数)表示された量である。また、交流電源が直列に接続されるのは各電源の周波数が等しい場合が多く、この場合、合成電圧は各電源電圧の和となる。この場合も、各電源電圧および合成電圧ともに複素数表示された量である。実際には各電源電圧の位相をあわせて動作させることが多く、この場合は、合成電圧は各電源電圧を単に加え合わせたものとなる。直列接続に対して複数の電源、回路素子などを横一列につなぐことを並列接続という。
[布施 正・吉澤昌純]
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