直札(読み)じきさつ

精選版 日本国語大辞典 「直札」の意味・読み・例文・類語

じき‐さつヂキ‥【直札】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 名宛人が直接開封するように指定した書面親展書状。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「進上と書く事、父・主君・師匠に対して書て、但進上と書けば直札の心へたるによりて、家司の名を書く事常の儀也」(出典:書簡故実(1573‐92頃))
  3. 代理人に書かせないで、本人が直接書いた書面。
    1. [初出の実例]「御直札忝候」(出典:上杉家文書‐大永七年(1527)五月二五日・山吉政久書状)

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世界大百科事典(旧版)内の直札の言及

【直書】より

…発給者自身が直接差し出す文書の総称。直状(じきじよう),直札(じきさつ)ともいう。奉行などの家臣が主人の仰せを奉じて出す奉書あるいは副状(そえじよう)などの間接的な文書と対比される。…

※「直札」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」